さつま町の魅力を伝える!『おおつるこ のじっくり!なるほど!鶴田ダム案内アプリ』
ここからはプレゼンテーションに挑戦した子ども達の発表をレポートいたします。
中学2年生部門 優秀賞「大津留子のじっくり!なるほど!鶴田ダム案内アプリ」

続いては中学2年生 満園 美咲さん。作品名は「大津留子のじっくり!なるほど!鶴田ダム案内アプリ」です。
さつま町への愛を込めて
中学2年生の満園さんは、「自分のマイ推しはさつま町!」と語り、さつま町の象徴ともいえる鶴田ダムを題材にしたアプリを制作しました。
鶴田ダムは洪水を防ぐ役割だけでなく、「ダムカレー」や「ダム見学」など、さまざまな魅力を持っています。
そんな鶴田ダムの仕組みや魅力を伝えるため、『おおつるこ のじっくり!なるほど!鶴田ダム案内アプリ』を開発しました。
仮説と検証をしながら試行錯誤で作品を作る

このアプリには、大きく3つの機能があります。
まず、メイン機能となるのが放流シミュレーションです。放流のタイミングは警戒レベルと貯水量に応じて設定され、実際のダムの動きに近いシミュレーションが可能になっています。
次に、チャット機能では、鶴田ダムの案内人「大津留子さん」との会話を楽しみながら、ダムについて学ぶことができます。親しみやすいキャラクターとの対話形式で、ダムの役割や魅力をより深く理解できるようになっています。
最後に、ダム見学の紹介ページでは、実際にダムを訪れた経験をもとに、見学のポイントや楽しみ方を紹介しています。訪問前にこのページを見ることで、より充実したダム見学ができるよう工夫しました。
特に苦労したのは、水の流れの調整です。各ゲートから水が自然に流れるようにするため、繰り返しの回数や座標の数値を何度も調整し、リアルな水の動きを再現しました。
また、放流のタイミングが細かく設定されていたため、子どもでも簡単に操作できるよう、ボタンの配置やデザインにも工夫を凝らしました。
さらに、制作途中で「スクラッチのクローン機能には上限があるのでは?」という仮説を立て、調査を実施。その結果、スクラッチでは最大300個までしかクローンを作れないことが判明しました。そこで、クローンの使用回数を調整し、水の流れを表現するためにペンを太くするなどの工夫を加え、無事にスムーズな動作を実現しました。
鶴田ダムを深く知るきっかけに
このアプリを制作する中で、満園さん自身も鶴田ダムがさつま町を守るために果たしている役割や、建設に至るまでの歴史的な背景を知ることができたそうです。
過去の災害を教訓に未来の安全を守るために尽力している人々の存在に気づき、**「さつま町民として誇りに思います」**と語りました。
「今後も、関わってきた方々の技術や想いを、より多くの人に伝えられるアプリを作り、さつま町の地域活性化につなげていきたいです!」



審査員の宮内さまからは 「実際にアプリを触ってみましたが、観光客向けのPRとしても素晴らしい作品だと感じました。特に天候に応じて放流をシミュレーションできる点が素晴らしいです。さつま町への愛が伝わってきました!大津留子さんを鶴田ダムの公式キャラクターにしてほしいですね!」と感想をいただきました。
また早崎さまからは「水害や地震などの災害が発生したとき、人はパニックになりやすいですが、このアプリを通じて事前にシミュレーションし、ダムの仕組みを学ぶことで防災意識を高めることができます。音声やアラート、雨の強さの表現など、細かいこだわりが素晴らしいですね。実際に現地でダムを見学し、プログラムの仮説と検証を繰り返しながら完成させたことも素晴らしいと思います。4年連続で最終プレゼンに出場していることからも、プログラミングスキルの向上が見られます。これからも、さつま町の魅力を伝えるアプリを作り続けてほしいです!」とご感想をいただきました。
その他の審査員の皆さまからのコメントです
- 問題を解決するためにどのような苦労があったかわかる内容でとてもよかったです。
- アプリから地元愛がとても伝わりました!これからも地域のために作品を作ってください。
- スクラッチで作成できるクローン数を調べるなど論理的思考力が素晴らしいです。また、さつま町への愛を強く感じました。これからもプログラムの力で町を盛り上げてほしいです。
- 再現度を上げたり、使うユーザー視点での操作感はとても素晴らしいです。
- ダムの役割りやどのような動きをするのか、見学の時の見所などうまく説明できていました。なるほど!と感じられる部分も多かったです。音声やアニメーションもうまく活用できていますね!
- 鶴田ダムの役割を理解することができるよいアプリ!ダムで働く職員の方々も喜んでいると思います。
- 問題にぶつかった後の解決までのプロぜスがすばらしいです。大津留子さんのキャラクターがカワイイです。
- 毎年、地域のよさを伝えるためにしっかり取材をしてそれをユニークなアイディアで表現する取り組みは脱帽です。今年の作品も素晴らしいでした!
- さつま町愛にあふれていてダムに見学に行き調べていることや、クローンの上限に気づいたところも素晴らしいです。
- 鶴田ダムの必要性をシュミレーションを通してわかりやすいアプリでした。案内役の大津留子さんもインパクトがあって、とてもさつま町の魅力が伝わる内容でした。
- ダムの観光向けによく説明できていると思いました!
- 一見無機質に見える「ダム」が身近に思えました。現場の人にも意見を聞いて取材しそれを反映しているところも素晴らしいです。
- 水害や地震など災害の準備ができて良い!雨が降っている様子、水が流れる表現、音声やアラートなど細かい部分までこだわりがあって素晴らしいです。
このアプリは、鶴田ダムの仕組みや魅力を楽しく学べるだけでなく、防災意識を高めるためのツールとしても活用できる作品です。
「さつま町をもっと好きになってもらえるアプリを作りたい!」
そんな思いが詰まった素晴らしい作品でした。今後のさらなる活躍が期待されます!