謎解きゲームで、遊びながら学ぶ薩摩の歴史

ここからはプレゼンテーションに挑戦した子ども達の発表をレポートいたします。

中学1年生部門優秀賞作品「薩摩からの挑戦状~入来武家屋敷群謎解きゲーム~」

続いては、中学1年生 神崎 宗士朗さん。作品名は「薩摩からの挑戦状~入来武家屋敷群謎解きゲーム~」です。

歴史好きから生まれた”謎解きゲーム”

歴史が大好きだという神崎さん。
入来武家屋敷群を訪れた際、広い敷地をもつ旧増田邸を見て、「ここはゲームのステージにぴったりなのでは!」とひらめいたそうです。

「歴史は難しいと感じる人も多い。だから、遊びながら自然に学べるゲームを作りたい」

その思いから生まれたのが、この脱出型謎解きゲームです。

逆算して組み立てた緻密な構成

制作で特に意識したのは、「論理的で分かりやすいルール」にすること。
まず“クリアのキーワード”を決め、そこから逆算して全体を設計しました。

大切にしたのは二つ。
・必要な情報を少しずつ提示すること
・理由があって次に進めること

隠された文字を順番に見つけなければ次へ進めない仕組みなど、論理的な流れを自然に体験できる構成になっています。
発表の途中では、その場で答え合わせも行われました。いろりの中の「い」、食器棚の「き」、畳の下の「た」。文字が「生きた」とつながります。さらに、西郷隆盛の書を重ねて読み解く仕掛けも明かされ、緻密に設計されたゲームの裏側が次々と解き明かされました。会場はまるで再び謎解きに挑戦しているかのような一体感に包まれました。

絶妙な難易度とユーザーフレンドリーな設計

審査員の方からは、
「社員と一緒にプレーしましたが、難易度が絶妙で、みんなで知恵を絞りながら楽しめました」 「逆算して設計する発想は、まるでゲーム会社の社員のよう」
といった高い評価が寄せられました。

また、「とてもユーザーフレンドリーな作り」との声も。
ボタンにカーソルを合わせるとアニメーションが起こるなど、“押せる”ことが直感的に分かる工夫が施され、使う人への配慮が随所に感じられたといいます。

複雑な条件分岐を丁寧に組み上げたことで、「難しいけれど最後までやり切りたくなる」ゲーム体験を実現している点も高く評価されました。

地域の魅力をゲームで伝える

ゲームをクリアすると、「薩摩の武士が生きた町」というキーワードにたどり着き、入来武家屋敷群が日本遺産であることを学べる仕組みになっています。
「これからも地域の魅力を発信できるゲーム作りに挑戦したい」
歴史への愛情と論理的な設計力が融合した、完成度の高い発表でした。

その他の審査員の皆さまからのコメントです

  • 「き」の謎解きが難しかった!今夜やってクリアしたいです。
  • ゴールからの逆算でゲームを作っていく点が、実際のゲーム開発を想起させられワクワクしました!
  • 論理的思考力に基づくゲーム構成に圧巻です。私も解くのに苦労しました。
  • 神崎さんの「好き」と「こだわり」が伝わってきました。
  • 逆算の考え方など、しっかり企画が練られている点が良かったです。楽しみながら歴史を学べました!
  • 脱出ゲームとしての完成度が高く、非常に面白かったです。
  • 「どうやったら伝わるか」がよく考えられている作品だと思いました。
  • アイテムの場所も手に入れる場所が紐づいていて工夫を感じました。
  • 現実の武家屋敷と、ゲームの仮想空間を繋げる工夫が素晴らしい、観察力がありますね。
  • たくさんの人にプレイしてもらいフィードバックを受け、改良をしていたのが素晴らしいです。
  • ゲームを進めることで武家屋敷の細部を自然に見ていける体験が印象的でした。


審査員の柴田さまからの「Steamへのリリース予定はありますか?」という質問に、
「時間があればチャレンジしたいです!」と力強く回答してくれた神崎さん。将来への可能性を感じさせる、頼もしい一幕となりました。