Unityで桜島噴火シミュレーター!!3D表現を実現!

ここからはプレゼンテーションに挑戦した子ども達の発表をレポートいたします。

中学2年生部門優秀賞 「桜島噴火シミュレーター」

実は、司会者の今村さんは気象予報士でもあり、今回の作品にかなり感銘を受けておりました。

学校で学んだ密度の計算と噴火の仕組みを勉強したことをきっかけにできた作品

小学生の頃からプログラミングを習っている江藤さん。中学1年で習った密度の計算を活かして理科の自由研究で浮力シュミレーターを作ったそうです。
2年生になると火山について授業があり、噴火についての仕組みを勉強したので今度は噴火についてのシュミレーションができたら面白いかもと思い、今回の作品が生まれてそうです。

この作品を作るにあたり、噴煙の大きさや地震との関係など論文や記事を調べると、思ったより計算が複雑で高度なシュミレーションは難しいと思いましたが、精度は低くてもわかりやすいシュミレーションを作りたいと挑戦したそうです。
それでも桜島上空の風向きと噴煙の高さを指定すると噴火を再現できるアプリになっています。





また国土地理院の3D機能を利用したので桜島の噴火規模感がわかりやすいようになっているそうです。
そして、桜島の噴火を表現できたので今では本の中の昔の出来事になってしまった「大正噴火」を風化させないために大正噴火専用のシュミレーションも作成しています。
他にも噴煙の高さの基準を過去5年分の噴火データから平均の噴煙量を算出したり、エフェクトで噴煙をリアルに再現したり、フォントによって印象を変化させたりとこだわりが詰まっています。

このアプリが歴史を風化させずに日々の災害への備えを意識できるきかっけづくりになれば嬉しいと発表していただきました。

審査員を務めてくださった株式会社鹿児島銀行の濵田様
審査員を務めてくださった京セラコミュニケーションシステム株式会社上籠様

高学年からは、審査員のお二人に伺いました。
株式会社鹿児島銀行の濵田様からは、まずはすごいという感想しか言葉が出ません。
このシュミレーションの桜島は鹿児島市内からの見える桜島なので、またいろんなところから見えるなど発展もできそうですね!
今後の展開で何か考えていますか?の質問に対し、「火山の噴火は一次災害になると思うので、これによって引き起こされる土石流や津波などの二次災害までシュミレーションできるようなアプリを作ってみたいと思っています。」というお答えでした。
鹿児島にとって、桜島は大きな宝であると同時に住んでる人間としては備えないといけないことではあるので、そういったところに活かしていけるのではないかと思いました。

京セラコミュニケーションシステム株式会社上籠様からは、やはり桜島は私たちにとって身近なものであると同時に備えておくべきものだと思うのですが、実際に動かしてみて噴煙の様子などがリアルだったので、とても考えられてるなと思いました。
また、Unityの開発システムは扱うのが難しいので、よくここまで開発をされているというのはとても感動したところです。
「これを作っていて一番楽しかったところってどこですか?」の質問に対し、「桜島を3Dにできるかもと思い、そこからいろいろな調整を始めたんですがその調整をしている時間がとても楽しかった」と答えてくれた江藤さん。
実際に私も経験してますが、3Dモデルは調整が細かくやっていくうちに嫌になっていくものなんですが、それを楽しいと思いながら作業していたというのを聞いてすごいと思いました。これからも頑張ってください。

その他の審査員の皆さまからのコメントです

  • きちんとデータに基づいていて3D表示もすばらしい。被害について知ることができる。
  • 現実の防災ニーズに応えたもので、実用性を追求している姿勢がすばらしい!イメージもシンプルで見やすくデザインされている。
  • 実際のでーたを活かしてシュミレートできるようにしているところが驚きです。もっともっと正確で、本当に役立つものになりそうですね!調整が楽しいと思えるのが、これからも期待できると思いました。
  • その後の発展まで考えると、実用化まで可能性が広がっているように感じました。先が楽しみです!
  • 授業で学んだことをしっかりと活用していてとても勉強になりました。表現もすばらしく、よく凝っているともいました。改善点もまとめていて今後も楽しみです。
  • 論文を読んだり、作る前の調査をした上で作るものを決めている段取りに驚きました。
  • 桜島の灰がうまく再現できていました。3Dで作られていたので、様々な方向から見られるとよりよかったと思います。シュミレーションがうまくできるととても役立つものになりそうです。今後がとても楽しみです。
  • unityを用いた高度な表現がすばらしいのはもちろん、噴火の仕組みや歴史についても調査しているのがよかったです。
  • 過去を分析し、未来を知る。未来の被害に備える。鹿児島の災害を予測できるかもしれない可能性をひめた作品。生活にとけこむサービスになるかも!!
  • やりたいことを実現するためにあえて難しいやり方ではなく、できる方法をみつけて実現していることがすばらしいと思いました。
  • かなり難しい表現にチャレンジしてますね!すごいです。とても将来性があり、人の役に立つものになると思いますのでどんどん作りこんでいただきたいです。
  • シュミレーションの高い難易度に対して、自分なりに工夫したアプローチをしていてすばらしいと思いました。エフェクトにも技術力の高さが出ていたと思います。
  • 鹿児島で生活する人は、桜島のこと対象噴火のことを知っていると思いますが、このアプリを通じて県外の人にも知ってもらえるきっかけになると思いました。
  • 次の展開もしっかりかんがえているところがすばらしい!!!


次の展開まで考えている素晴らしい作品と発表でした。これからも作品づくり楽しんでください。本当におめでとうございます。